IT業界は時代の最先端を行く業界とのイメージも強いが、男女比率についてはじつは必ずしもそうとはいえない面もある。
IT業界全体の男女比率では8:2程度と言われており、中小規模のプログラミング会社ともなると9:1のケースも珍しくない。
通信業界の店舗では女性のスタッフを多く見かけるが、業界全体を見渡すとじつは圧倒的な「男性社会」となっているのだ。
しかしこれは必ずしも女性が働きにくい業種であることを意味しない。
とくにエンジニアの分野は女性が活躍しやすい環境が整っているとも言われている。
プログラミングやWeb・システム環境の世界は完全な実力社会、プログラミングやデザインのセンスやスキルさえ持っていれば男女関係なく、さらには年齢や学歴さえも関係なく活躍することができる。
しかも比較的歴史が浅い企業が多いだけに伝統的な男尊女卑や女性には重要な仕事は任されないといった「しがらみ」が少なく、能力さえあれば受け入れられやすい環境があるのだ。
しかもIT業界の拡大に対して人材の供給が追いついていないため優れた人材は引く手も数多な状況にある。
優れた女性エンジニアなら転職はもちろん、結婚・出産後の職場復帰もけっして難しくない。
働いている職場が女性にとって不利な環境にあると判断したのならもっと自分を高く評価してくれる職場にさっさと転職する、といったことも比較的容易にできるわけだ。
現在男女比が圧倒的に男性優位になっているのはまだIT業界の歴史が浅く、女性のエンジニアの数そのものが少ないのがおもな理由だ。
それだけにこれからエンジニアを目指そうとしている女性にとっては大きなチャンスが広がっている世界とも言えるだろう。